塾長ブログ

2025.04.20

面談の在り方-思考と事実把握

Visionでは、模試の偏差値、定期試験の学年順位など、成績が伸び悩んでいる塾生がいると積極的に2者面談を行う。
この面談の目的は、状況を改善し成績の向上を図ることにある。
こうした面談の在り方について考えてみたい。

一般的な塾でありがちな会話の例を挙げてみる。
講師「今回の定期試験の順位が良くなかったのはなぜだと思う?」
塾生「勉強時間が足りなかったからだと思う。」
講師「では、次は勉強時間を多くしようね。」

この面談を行ったことによって、塾生の成績は向上するだろうか。
この面談に何か価値があるだろうか。

ここで2つの疑問がある。

一つ目は、本当に勉強時間の長さが原因なのかという点だ。
塾生がそう思い込んでいるだけかも知れない。
もしかしたら、学習の内容、学習の仕方に問題があるのかも知れない。

二つ目は、仮に勉強時間の長さが原因だとして、何ら具体策がない点だ。
塾生は分かっているけれど、実現できないのではないだろうか。
何かの時間を減らして勉強時間を増やすのか。
勉強の開始時刻を早くして勉強時間を増やすのか。

2つの疑問ともに、背後にあるのは「思考と事実把握の欠如」だ。

面談を行う前に様々な原因の可能性を「思考」し、洗い出しておかねばならない。
ロジックツリーなどの思考ツールを利用すると良い。
そして、面談では、「事実把握」を通して、洗い出した原因の消去を行う。
残った原因が真因となる。

事前の思考なく面談で初めて原因を見つけようとすると、講師自身が過去に経験したことのあるケースに当てはめがちだ。
しかし、塾生一人ひとり個性や状況が異なることに加え、子供たちを取り巻く環境の変化が激しい今、過去の経験の引き出しに解がないことも多いだろう。

過去の経験にとらわれることなく、様々な原因の可能性を「思考」し、塾生とのコミュニケーションを通して真因をつかむ。
その真因を解決するために、塾生自身、保護者様、Visionの三者で力を合わせて改善策を実行していくことが必要となる。

目から鱗が落ちるような対策と効果を創出する。
Visionは、講師全員がそれを行える高付加価値集団でありたい。