塾長ブログ

2017.11.05

中3生、中学校の授業ペースで間に合う?

11月に入った。
Visionでは中3の三者面談を終え、私立の受験校は併願推薦、一般入試ともほぼ決まった。
公立前期試験の受験校は1月年明けの三者面談で最終決定する。

入試本番は、約2か月後の1月17日の千葉私立入試からスタートする。
公立高校は、約3か月後の2月13日、14日が前期試験だ。

そんな中、中学校の授業の進度は、以下のようになっている。

■数学
「相似」に入り立ての中学校が多い。
この後に「円」、「三平方の定理」という2つの大きな単元がある。

■理科
「イオン」の途中まで進んでいる中学校が多い。
この後に「地球と宇宙」という最難関の単元が待つ。

■社会
公民のまだまだ初めの辺りの中学校が多い。
また、中学校によっては、ようやく歴史が終わった学校もある。

例年、中学校で教科書を習い終わるのは、公立入試本番の直前であることが多い。
それだと、例えば数学の「三平方の定理」という単元自体は習得できるのかも知れない。
しかし、実際の入試問題は「三平方の定理」の利用が前提となっていることがほとんどで、三平方の定理を習得して初めて行えるようになる。
その時期が公立入試の直前とあっては、事実上、本物の入試問題演習を行う期間がとれないことになる。
また、「三平方の定理」は理科でも使うので、影響は理科にも及ぶ。

理科や社会は、数学と比べれば単元の独立性が高いので、本物の入試問題演習は習った所から始めることができる。
ただ、理科の「地球と宇宙」は数学の空間図形と絡む単元で難易度が高く、他の単元よりも演習に多くの時間を使いたい所。習うのが入試本番直前では演習時間を十分に確保できなくなる
社会も、千葉県の公立入試問題は公民の最後の章から出題されることもあり、できるだけ早く最後の章に関わる演習を行っておきたい。

塾に通っていない生徒は、こういった事情を良く理解して、自分で先取学習をして中学校の勉強を早期に終わらせ、入試問題を用いた総合演習を行っていこう。

また、塾に通っている生徒は、再度、自分の進行状況を確認しておこう。
Visionは8月末で中学校で学ぶ内容はすべて完了しているし、集団授業タイプの進学塾のほとんどは遅くとも11月中旬に完了する。
しかし、個別指導タイプの塾に見られる、学校の進度に合わせて授業を行うタイプの塾の場合は要注意だ。

中3生は、入試の出題範囲は中学校で使用している教科書のすべての範囲であって、入試では複数の単元の知識を重ね合わせて解く総合問題が出題されることを再認識しよう。
単元毎の問題を解けるだけでは、高得点はとれない。
特に、上位校を目指す生徒は、本物の入試問題を用いて多くの総合問題演習を行い、入試本番を迎えよう。