塾長ブログ

2013.11.26

「どのように」から「何を」へ 〜自ら考え動くことの大切さ〜

長引く不況から少しだけ回復傾向が見られるようになってきた。
とは言え、今のところ、リアル経済の中で実際に回復しているのは各業界のリーダー企業に留まっているように思う。

効率性(How)は企業の収益性を上げるうえで大切な要素である。例えば、同じような製品を作る時には、競合製品よりも効率よく製作できれば価格を抑えることができる。ただ、高度成長期にこうした企業が大きく勝つことができたのは、消費が上向きで消費量自体が右肩上がりだったからだ。また、効率化による価格低減だけを考えると、マネーの流通量の減少にもつながる面もある。

消費が多様化している現在、日用品は別にして、各種サービスを含む嗜好品はニーズも多種多様となっている。少量多種のこの時代、効率性(How)の追及だけで企業が勝ち抜くことは難しくなっている。どうやって速く製作するかよりも、そもそも何を製作するかが鍵であり、「どのようにするか(How)」から「何をするか(What)」へ、発想を転換しなければならない。いわゆるマーケティング(広告宣伝という意味ではないので念のため)である。

アベノミクス、2020年東京オリンピックと景気上向きの話題が並ぶ。「経済効果は限定的」という専門家はいるけれど、「経済効果はない」という専門家はいない。限定的ではあれ経済効果があるのなら、それを手にできる人とできない人に分かれるということだ。その先も、景気上向きの要素は、限定的であったとしても、きっと存在するのだろうと思う。

経済がすべてではないが、塾生には、せっかくならそれを手にすることができる人材になって欲しいと思う。
この「何をすべきか(What)」を自ら考え動くことのできる人材になれるよう、子どもたちの大切な時期を預かる進学塾として、私にできることを行っていきたい。